40代後半頃から実感する人が多くなるとされている、更年期障害について述べていきます。
最初に気になるのが「生理不順」だと思います。
生理周期が不安定になったり、経血量が以前より増えたり減ったりします。
何故そうなるのか、その仕組みや症状、そして対策方法などを考えましょう。

更年期の生理不順について

正常な生理の場合は個人差もありますから、周期は25〜38日ですが、生理不順という場合はこの周期が短くなったり長くなったりします。
さらに1回の生理は正常な場合は「3〜7日」ですが、2日位しかなかったり、8日以上も出血が続く場合も、生理不順といえます。

このような生理不順は、初潮を迎えてから閉経にいたるまでの全ての女性に起こり得ますから、毎回不順が続くのでなければ、過度な心配は必要ありません。
閉経を迎える前後の期間は「更年期」と呼ばれます。
更年期に起こる生理不順は、女性の加齢に伴う自然な現象ですが、女性ホルモンのバランスが崩れや卵巣年齢が衰えることから起こる更年期の前触れと思ってください。
2〜5年続いた後に1年以上生理が来ない状態を、閉経とみなしています。

更年期の生理不順は何歳から?

日本女性の平均的な閉経年齢としては、50歳をはさんだ前後10年間、つまり45〜55歳くらいが更年期にあたるとされています。
40代を過ぎた頃から閉経に向けて体が少しずつ変化を始め、更年期のサインを発しながら生理周期も不規則になっていきます。
閉経の迎え方は人によって様々ですが、パターンとしては次のようになるでしょう。

*だんだん生理周期が短くなったり、生理が早く来るようになったりします
*経血量が次第に少なくなって、生理が短くなります
*生理周期が3ヶ月に1回など、不定期になっていきます
*そして、閉経到来です

一般的には40歳未満の閉経の場合を「早発閉経」と言います。
このような場合では、女性ホルモンが通常よりも早く減少しますから、体調を整えるたり骨粗しょう症予防のために、ホルモン療法なども考えていくと良いでしょう。

更年期の生理不順が起こる仕組みについて

生理周期が作られる仕組みは、体内での女性ホルモンの「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌量が変動する為です。
体調が良く卵巣がうまく機能している場合には、卵胞からエストロゲンが分泌され、脳下垂体からは「黄体刺激ホルモン(LH)」と「卵胞刺激ホルモン(FSH)」が分泌されます。

このことで正常なホルモンバランスが保たれるのですが、更年期に入るとこの状態が変化していきます。
卵巣機能が低下しますから、まずは卵胞からのエストロゲンの量が減少してしまいます。
そしてそのことが、脳下垂体からのLHとFSHが大量に分泌されることに繋がります。
「更年期障害」とは、過剰分泌されたLHとFSHが、自律神経中枢に影響を及ぼすために発生すると考えられているのです。
そして、ホルモン分泌量のバランスが崩れることで、生理周期にも乱れが生じてしまいますす。

生涯に渡って、卵巣から排卵される卵子の数は決まっていますから、更年期になることで正常な機能を持つ卵胞は当然減ります。
そして、生理に似た出血はあるものの、排卵は伴わない「無排卵周期(無排卵月経)」を繰り返すようになって、閉経に至るのです。

更年期の生理不順の症状について

40代半ばから生理不順が続いた場合には、更年期障害の他にも原因がある場合もあります。
他の症状が無いかどうかの確認は必要ですから、下記のような「更年期障害特有の症状」を自分の症状と照らし合わせて見ましょう。

「一般的な更年期障害特有の症状」
*のぼせ・ほてり・発汗がある(ホットフラッシュと呼ばれます)
*逆に手足が冷える
*安静時でも動悸がする
*イライラや不眠、頭痛がある
*腰痛・関節痛・肩こりが見られる
*吐き気や食欲不振がある
*皮膚が乾燥し、かゆみがある
*頻尿や性交痛がある

これらの症状が一つではなく、いくつも重なる場合もありますから、辛い場合には婦人科を受診してください。
また、これ等の自覚症状がない場合には、他の病気が原因とも考えられますから、念のためにもきちんとした検査を受けることをお勧めします。

更年期の生理不順で起こる不正出血への対処

更年期に起こる生理不順では、タイミングがずれてしまって来なかったり、または突然に大量に出血してしまったり、様々なトラブルに見舞われることがあります。
大量の不正出血の場合は、女性ホルモンの減少で、子宮内膜が充分に厚くならず剥がれ落ちない状態のまま子宮内膜に溜まってしまい、それが次第に増殖して厚くなっていき、ある日一時に腟内に排出されることから起こります。
常に出血に供えて、ナプキンなど持参するようにしましょう。

生理周期が不安定な場合は、低用量ピル(経口避妊薬)を服用するなど、周期を整える治療が行われる場合もあるようです。
が、低用量ピルには副作用がありますから、血栓症を起こす可能性が指摘されています。
年齢が高くなるほどそのリスクは上がるので、更年期の生理不順の治療法として安心は出来ません。
でも、そのような心配のある人には、生理周期の後半から10〜14日間、プロゲステロンだけを投与する「ホルムストロム療法」を実施することもできます。

ホルモン剤の服用が終わって1週間以内には消退出血(人為的な生理)がありますから、出血のタイミングを把握しやすいというメリットはあります。
「生理不順で治療が必要かどうか」の判断ですが、症状がひどい場合には婦人科の受診することが大切です。
また、肩こりや腰痛、ホットフラッシュなどその他の更年期障害が強く出て辛い状態になった場合も、婦人科を受診して相談してみましょう。

自分では単なる「更年期障害による症状」と思っていても、「子宮筋腫や子宮腺筋症」「多嚢胞性卵巣症候群」「子宮体がん」といった病気の可能性もあるからです。
「子宮筋腫」は40歳以上の4人に1人が持つといわれている病気ですし、10日以上も出血することで気付くことも多いといわれています。
自己判断での放置はとても危険ですから、少しでも不安のある場合は、医師に相談することが必要でしょう。